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社会保険の未加入について

社会保険の未加入について

建設業の社会保険未加入が問題となっています。
社会保険は健康保険と厚生年金保険のことをいい、「法人の事業所(営業所)」および「個人事業主で常時5人以上の従業員を使用する事業所(営業所)」であれば加入しなければなりません。また、一人でも労働者を雇っている場合には雇用保険に加入しなければなりません。

建設業は受注生産型の産業で、景気変動の影響を非常に受けやすい業界です。そのため身の軽い経営体制である必要に迫られ、多くの従業員を自社で抱えず、昔から重層な下請制度が根付いてしまっているという背景があります。重層下請の末端部分に従事する者は下請人か労働者かの判断が困難な状況にあり、このような状況が社会保険未加入に拍車をかけてしまっている現状があります。

建設労働者数は平成4年に約620万人であったものが、現在は約503万人へと、すべての世代で減少が続いています。特に将来を担う20代の若者は10年前と比較して、約50万人も減少したといわれています。社会保険に企業が未加入であることは、雇用される者の身分保障が不安定になるとことから将来ある若者世代、技能労働者の建設業離れを助長する一要因ともなっています。

このような状況下において、国土交通省は平成29年度から全ての許可業者の保険加入、未加入者の工事現場からの排除に向けての対策が始まっています。

 社会保険未加入問題対策と取組み

1.許可申請書や更新申請書へ保険加入書類の添付が義務化

 建設業許可申請および許可の更新申請にあたって、社会保険への加入状況が確認されます。「健康保険等の加入状況(様式第二十号の三)」と保険料納付に係る領収書等を添付して提出する新たな義務が発生します。現在は建設業の許可申請および更新にあたって、社会保険に未加入であっても不許可扱いとはなりませんが、許可と同時に保険加入指導文書が送付されます。一定期間経過後に加入状況の報告を求められ、その際に未加入であれば加入についての指導が行われ、指導してもなお未加入である場合は、厚生労働省の歩k年担当部局に報告されることになります。

2.経営事項審査において保険未加入業者の減点幅拡大

 建設業許可を受けた事業者が公共工事の入札に参加しようとするときは経営事項審査を受けなければなりません。審査項目は、大きくは①経営状況、②経営規模、③技術力、④その他の審査項目に分かれていて、社会保険の未加入は④の点数に影響します。④の最高点は967点ですが、社会保険と雇用保険に未加入であった場合には120点が減点されることとなります。

3.特定建設業者の下請指導義務の強化

 特定建設業者は社会保険加入に関する下請指導ガイドラインにおいて、①下請負人の保険加入状況等を確認し、未加入企業に対しては保険加入を指導すること、②建設工事の施工現場において社会保険の加入に関するポスターの啓示やパンフレット等によって周知啓発すること、③協力会社等を通じて加入状況を把握し、未加入企業に対しては加入を勧奨すること、と定められています。この下請指導の対象となるのは、元請企業と直接の契約関係にある者に限られるわけではなく、元請企業が請負った建設工事に従事するすべての下請企業とされています。特定建設業者の下請指導に対し、下請負人が違反の事実を是正しない場合は、特定建設業者は速やかに許可行政庁にその旨を通報しなければなりません。そして特定建設業者が下請の指導を行わなかったり、違反事実の通報を怠る場合には指示処分の対象となります。

4.施工体制台帳への保険加入状況の記載義務化

 特定建設業者は建設業法の規定により、下請契約の総額が3,000万円以上(建築一式工事は4,500万円以上)である場合には、施工体制台帳の作成が義務付けられています。この施工体制台帳の作成に関して、平成24年5月1日付で建設業法施行規則の一部が改正され、施工体制台帳の記載事項に健康保険保険等の加入状況が追加されることになりました。

5.再下請負通知書による保険加入状況のチェック

 施工体制台帳の作成義務のある特定建設業者の施工する建設工事に下請負人として参加する者が、さらに他の建設業を営む者に下請負いをさせる場合には、「再下請負通知書」によって特定建設業者に通知しなければなりません。この再下請負通知書を活用して下請負人は、再下請負人の健康保険等の加入状況をチェックし、元請企業から指導があった場合はすべての下請に伝わるように協力をしなければなりません。

6.法定福利費の適正な負担義務化

 法定福利費とは事業者が法律上当然に負担しなけらばならない労働者のための福利費で、一般的には健康保険(介護保険含)、厚生年金保険、労災保険、雇用保険のことをいいます。社会保険が適用されるすべての事業所とその従業員が義務として負担しなければならない費用です。建設業ではこの事業主が負担すべき法定福利費は、建設業法第19条の3に規定されている「通常必要と認められる原価」として、発注者の工事価格に含まれている経費とされていることから、元請人および下請負人は見積もり時から法定福利費を必要経費として適正に確保しなければなりません。

 よって、下請負人が見積書に法定福利費相当額を明示しているにもかかわらず、元請負人がこれを一方的に削除したり、法定福利費相当額を含めない金額で建設工事の請負契約を締結した場合、建設業法第19条の3(不当に低い請負代金の禁止)に違反するおそれがあります。

7.不良・不適格業者の排除

 不良不適格業者の放置は適正な競争を妨げ、公共工事の品質の確保、コスト縮減等に支障となるとともに、技術力や経営力を向上させようとする優良な建設業者の意欲を削ぎ、建設業の健全な発展を阻害するものです。そのため、国土交通省においては、中央建設業審議会建議および規制緩和推進3か年計画を踏まえ、発注者支援データベースシステムの活用、施工体制台帳の活用と現場施工体制の立ち入り点検の実施等からなる不良不適格業者排除対策の考え方が以下のようにまとめられています。

  ① 建設業許可時における営業所の専任技術者の確認

  ② 入札・契約手続きにおける監理技術者の現場専任制の確認

  ③ 発注者支援データベースシステム導入の推進

  ④ 施工体制台帳の提出、施工体系図の掲示、監理技術者資格者

  ⑤ 現場施工体制の立入点検

  ⑥ 建設業法上の厳正な対応

  ⑦ 工事成績評定への請負者の監督状況の反映

  ⑧ CORINSの登録義務付け

  ⑨ 暴力団排除の徹底

  ⑩ 都道府県における連絡調整の強化

8.建設業担当部局による指導・監督の強化

 建設業法第31条において、「国土交通大臣は、建設業を営むすべての者に対して、都道府県知事は、当該都道府県の区域内で建設業を営む者に対して、特に必要があると認めるときは、その業務、財産若しくは工事施工の状況につき、必要な報告を徴し、又は当該職員をして営業所その他営業に関係のある場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる」と定めています。国土交通省の建設業担当部局による営業所および工事現場への立入検査等において、建設業者に社会保険関係法令違反に該当する事実が認められるときは、建設業法に基づく監督指導を行い、指導してもなお未加入の企業に対しては、厚生労働省の社会保険担当部局に通報されることになっています。

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